演習林

匹見演習林の概要

 匹見演習林は、JR山陰本線益田駅より45 kmはなれた島根県益田市匹見町内にあります。中国山地の主軸である恐羅漢山(1346 m 島根県最高峰)から南西に連なる五里山(1129 m)の一部であり、高津川の支流である匹見川の水源の一部となっています。演習林に至る国道488号線は渓谷の景観はよく、紅葉も美しいのですが、道幅は狭く、冬季は通行止めになります。

 匹見演習林は1団地からなり、面積は約290haです。標高では440 m~1140 mの範囲にあります。

 天然生林面積は約162haで、ブナなどが見られます。
 人工林は約125haの面積があり、スギ(約81ha)、ヒノキ(約27ha)が主な造林樹種です。1965年の国立移管後に植栽が始まったこと、標高の高い場所に植栽されたことなどから、木のサイズはあまり大きくありません。

 匹見演習林は全域が水源涵養保安林に指定されています。特に、1林班と2林班の下部合計27.72 haは西中国山地国定公園第1種制限地域に指定されています。

位置

GoogleMapへ移動(演習林入り口付近の位置を示しています)

概況

【地形・地質】
 地形は全般に早壮年期であり、開析谷は脊梁まで達しておらず原平原が残ります。比高約300mの渓谷を有しています。
 地質は流紋岩質石英安山岩と火山砕屑岩(凝灰岩)からなります。

【気候】
 中国山地気候区内に位置しています。
 年平均気温は10℃程度、最高月平均気温は26℃程度(8月)、最低月平均気温は-5℃程度(1月)です。
 年間降水量は2000mm程度で、降水は夏季と冬季に多くなります。積雪期間は12月から3月です。初霜は11月上旬、終霜は4月下旬です。

【土壌】
 大部分が褐色森林土であり、斜面上部のうち、突出した尾根筋にはBB型、その直下の緩頂には定積したBD型、その下に広がる斜面下部にかけては蔔行崩積したBD型が分布しています。斜面下部では崩積したBD型が一般的で、谷沿いにはBE型が見られます。標高が高いところでもポドゾル土壌は出現していません。

各種資料

林小班図

林相図(どこにどんな木が生えているか)

■林班別樹種別面積

■齢級別面積


気象