授業

島根大学法文学部で履修することができる地理学関係の授業を紹介します。

【教養育成科目】

・地図の歴史
 行基図や城下町絵図など歴史的価値のある古地図を取り扱うだけでなく、長久保赤水や伊能忠敬といった地図の作成に大きな影響を与えた人物たちの功績や地図も学びます。

 

【専門科目(講義科目)】

・地理学入門
 地理学の基本的なフレームワークを踏まえたうえで地域の抱える様々な課題を空間的な視点から捉える手法を知ることを目的とします。地理学とは何か?どのような手法で研究を行うのか?研究することで何が分かるのか?などの疑問について思考し、自分なりの見方・考え方を身につけていきます。

・地理学原論
 地理学の諸分野とその基礎的概念、考え方、分析視点を理解することを目的とします。特に、社会地理学・文化地理学・歴史地理学の視点から概説を行います。適宜山陰地方の事例も取り上げています。

・地誌学Ⅰ
 地誌学は対象とする地域をより広い地域の中で相対的に位置づけることにより、その地域の地方的特殊性と一般的共通性を明らかにする学問です。本講義では、世界の様々な地域における文化や産業を切り口に地誌学の方法論を学ぶとともに、いくつかのスケールと区分で世界の諸地域を捉えなおすことにより、地域的特色が形成された背景を理解することを目的とします。

・地誌学Ⅱ
 特定地域を対象とした地誌の研究事例を提示し、地誌学の研究方法と研究視点を身につけることを目的とします。日本やその周辺地域の離島を取り上げ、離島における政治的・経済的・社会的・文化的事象について、構造的に解明するための見方・考え方を講義します。

・経済地理学
 経済地理学の基本的な視点や考え方を概説するとともに,この学問分野が持っている社会的意義や経済的事象に対するアプローチの仕方を考えることを目的とします。日本の産業立地をテーマに、なぜ、いつ、どのように産業集積が形成されたのかを見て行きます。

・歴史地理学
 過去の地表現象の検討から、地表それ自体や地表に展開する諸事象の本質を理解するという、歴史地理学の基本的な考え方について、具体的な事例に基づき講義します。適宜山陰地方の事例も取り上げています。

・地図学
 地理学習の基礎である地図に関する基本的な知識を身に付け、地域調査に際し地図情報を読みとる力、研究成果を地図として表現する力を高めることを目的とします。

・自然地理学概論

・自然地理学特論

 

【専門科目(実習・演習科目)】

・地理情報システム
 地理学研究の必須アイテムである地理情報システム(GIS)の基礎を、何種類かの統計地図を作成しながら学びます。GISに関する基礎的な知識を理解すること、GISソフトを用いて各種の地図を独力で描くこと、空間的な広がりを持つ自然・社会現象を分析し、その結果を表現することが目標です。

・地理学調査法
 地理学専攻の学生が二年次に一年をかけて行う授業です。地理学の調査方法や分析方法について教室で学ぶだけでなく、フィールドワークを行うことでより実践的に地理学の研究手法について理解を深められます。過去のフィールドワークについてはこちらから。

・地理学講読
 文献講読(発表・討論)を通じて、地理学全般の基礎的知識を得ること、地理的な考え方・方法論を身につけること、学問分野としての地理学の現状と課題について理解を深めることを目指します。

・地理学実習Ⅰ・Ⅱ
 地理学実習Ⅰは二年次に、地理学実習Ⅱは三年次に履修します。地理学調査の第一歩として、前期に地域調査の手順・目的・方法を一通り学んだ上で九月に地域調査を行います。後期は、調査結果をもとに地図や図表の作成を行った上で,実習報告集を作成します。
 過去の実習報告書についてはこちらから。

・地理学演習
 地理学関連分野で卒業研究を行う学生に対し,必要な助言指導を行い,論文の完成を目指します。