島根大学 生物資源科学部 生命工学科 概要

生命工学科の概要

 生命工学科は、ライフサイエンスとバイオテクノロジーに関する幅広い知識と高度な専門技術を学ぶ学科です。生物学と化学の知識を基盤に、生物の持つ機能を解明し、その能力を引き出すことを目指した教育と研究を推進しています。本学科では、生命機構の解明を構成分子・細胞・生体のレベルで行うために、遺伝子操作、遺伝情報解析、組織培養、細胞融合、タンパク質工学、免疫工学、有機合成、分子構造機器解析等の最先端の技術を駆使した、生物学と化学の境界領域に関する教育・研究活動を行います。また、生物の有用機能を食品工業、化学工業、医薬・農薬製造業、農林水産業などの生物産業と化学産業に役立てるための教育と研究を行っています。
生命工学科の概要は、生物資源科学部案内もご覧ください。

生命工学科の優れた教育と研究環境

 ライフサイエンスとバイオテクノロジーの多くの分野をカバーできるように、授業の種類も豊富で、基礎から応用までしっかり学ぶことができます。学生実験の開始時期も研究室配属の時期も、他大学に比べて早いという特徴があり、教科書に記載されている知識を得るだけでなく、早い時期から実験を経験するということは、将来技術者・研究者を目指す学生にとって大きなメリットとなります。
 学内の総合科学研究支援センター遺伝子機能解析分野と研究連携をしており、生命工学科のほとんどの学生がこの施設の最新鋭の機器を使って研究を行っています。また、生命工学科の各研究室では、国内外の研究機関との共同研究や産官学連携を通して、より社会に直結した研究も活発に行われており、国立大学法人としての地域社会への貢献度も大きなものがあります。
 また勉学だけでなく、毎年春と秋に開催されるソフトボール大会や、豊かな自然に囲まれた季節ごとのイベントも盛りだくさんです。

カリキュラムの特徴

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 1年次には、基礎教育科目や共通教養科目、専門基礎教育科目を中心に基礎となる知識を身につけます。2年次からは、専門教育科目などの授業を通して専門的な知識を身につけるとともに、基礎化学、有機化学、生物物理化学、生物化学、分子生物学、遺伝子工学、細胞工学など多岐の分野にわたる基礎的な学生実験を3年次の前期にかけて行います。専門課程では、有機化学、物理化学、生物化学、分子生物学、生物制御化学、分子細胞生物学、遺伝子工学、タンパク質工学、生命分子分光学、分子神経科学、微生物工学、動物細胞工学、植物細胞工学、免疫工学、食品機能工学、遺伝情報工学、分子認識工学などの科目を履修します。
 3年次の後期から、各研究室に配属され、卒論研究を通して実践的な知識を学ぶほか、最先端の実験技術を駆使して研究課題に取り組みます。

卒業後の進路

 本学科の卒業生の多くが大学院生物資源科学研究科生物生命科学専攻(修士課程)に進学し、さらに連合農学研究科生物資源科学専攻(博士後期課程)に進学する人もいます。また、卒業生は、公務員、教員、あるいは幅広く生物産業や化学産業の各分野で活躍しています。

取得可能資格

中学校教諭一種免許状(理科)
高等学校教諭一種免許状(理科)
食品衛生管理者および食品衛生監視員

 卒業所要単位のほかに、教育職員免許法に定められた単位を修得することにより、中学校教諭一種免許状(理科)および高等学校教諭一種免許状(理科)を取得することができます。また、食品に関する所定の単位を修得することにより、食品衛生管理者および食品衛生監視員の資格を取得することができます。