第一原理電子構造計算に基づいて,さまざまな物理量を定量的に計算することを行っています. 具体的には,非晶質や液体金属の直流伝導度やホール伝導度を計算してきました.
X線回折データを,情報理論の1つである最大エントロピー法(MEM)により解析することで
従来の解析法では得られない詳細な電子密度分布を得ることができます.
本研究室では,こうしたMEMによる電子密度解析手法の研究を行っており,
これまで価電子密度分布,結晶中の静電ポテンシャル,電場ベクトル
などを計算する新しい手法を開発してきました.
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MEM電子密度解析により実験的に求めたSi (110)面の価電子密度 | 第一原理計算により求めたSi (110)面の 価電子密度 |
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PbTiO3において,MEMから求めた等電子密度面を同じくMEMから求めた電場ベクトルのZ方向成分により着色した図 | 右と同じものを第一原理計算より求めたもの(after Cohen et. al.) |
偏微分方程式において,解の性質や様々な保存量を保持したまま解析的に離散的な
セルオートマトンに移行する手法を超離散化と呼びます.
一方,セルオートマトンから出発して類似の時間発展パターンを再現する偏微分方程式を
構築する方法を逆超離散化と呼びます.
本研究室では,エレメンタリーセルオートマトンと呼ばれる1次元のセルオートマトンや,
ライフゲームなどの2次元セルオートマトンで逆超離散化に成功しています.
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逆超離散化により求めた偏微分方程式の解 | ルール90と呼ばれる1次元セルオートマトンの時間発展パターン |
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第一原理計算やMEM電子密度解析から得られる電子密度や静電ポテンシャル等を3次元で可視化するプログラムの開発を行っています.プログラムの一部はHPを通じて公開しています. |