2025年8月20日
2025年8月6日~10日、韓国の農村自治・地域づくりに取り組む民間ネットワーク「邑村自治共同行動」の調査団を受け入れ、雲南市を中心とした地域づくりの取り組みに関する現地調査を実施しました。調査団は、東洋大学校の黄宗圭(HWANG JONGKYU)教授を団長とした、研究者や地域づくり実践者ら5名で、今回の訪問は、2024年7月に実施された韓国農村邑面自治研修団による視察の成果を踏まえた2次調査として行われました。
調査団は、雲南市における地域自主組織の形成過程や官民協働による地域運営の仕組みについて関心を持ち、地域自主組織が誕生した背景や住民側の反応、その後の発展過程などについて聞き取り調査を行いました。また、今回の調査成果をもとに、韓国で地域自治を学ぶための書籍を出版する計画が進められており、雲南市の事例を韓国農村地域へ紹介することが予定されています。
今回の調査では、共同研究所が調整・支援を行い、雲南市役所関係者、地域自主組織のリーダー、地域づくり実践者らへのインタビューを実施しました。特に、波田コミュニティ協議会や鍋山地区を訪問し、地域自主組織の運営や住民自治の取り組みについて現場で意見交換を行いました。また、地域人材育成事業「幸雲南塾」、地域課題解決に向けた「雲南ソーシャルチャレンジバレー」構想、地域包括ケアの取り組みなどについても聞き取りを行い、雲南市の地域運営システムに対する理解を深めました。
参加者からは、「地域自主組織が20年以上にわたり継続し、行政と住民が協働して地域課題の解決に取り組んでいることに大きな示唆を得た」「人口減少や高齢化という共通の課題に対し、住民主体の組織づくりと人材育成を組み合わせている点が印象的だった」「雲南市の経験は韓国農村の邑村自治を考える上で重要な参考事例になる」といった感想が聞かれました。
また、調査期間中には今後の日韓交流についても意見交換を行い、雲南市や島根大学と韓国「邑村自治共同行動」との継続的な交流や共同研究の可能性について協議しました。少子高齢化や人口減少といった日韓共通の農村課題に対し、相互に学び合う研究・実践交流へ発展することが期待されます。