カイ二乗検定の応用
計数(比率)データの検定

帰無仮説:2つの飼育方法には生存数に違いはない.
対立仮説:2つの飼育方法には生存数に差がある.
 A,Bの2つの方法で飼育した昆虫の生存数と死亡数,ある特産品を1, 2, 3, 4, ・・・・・・等級品に分け,地域ごとのこれら特産品の出現数などを行・列の2元表に分類したとき,この表を分割表といいます.この分割表についてカイ二乗検定を行うことができます.ここでは2×2の分割表について説明します.
 2×2の分割表では次の式でχを求めます
 上の式で,+,−は括弧の中の絶対値が小さくなる方を選びます.このχを自由度1でカイ二乗検定します.なおa, b, c, dの値は3より小さいと精度が落ちるとされますので,なるべく観測度数を増やして検定することが望ましいです.
例:トノサマガエルのオタマジャクシをA,B2つの方法で飼育し,成体まで生存した数と死亡数を調査した結果は以下のようになりました.2つの飼育方法で生存数に違いがあるかを検定してみましょう.
第9回 カイ二乗分布とF分布へ戻る
したがって,5%の有意水準で帰無仮説は棄却され,2つの飼育方法には生存数に差があると結論できます.