胸部レントゲン写真と放射線被ばく

 

 「この前、原子力発電所で放射能漏れがありましたが、レントゲンの放射線は大丈夫でしょうか。」
 放射線の量と被曝する臓器と放射線の種類が関係します。人体への放射線の危険度は等価線量Sv(シーベルト)という単位で表されます。1990年の国際放射線防護委員会の勧告によると、一般人にたいしては年間1mSvを設定しています。この値は放射線の影響にたいして余裕をもって、これまでの膨大な研究からきめられた安全値です。胸の写真を一回撮ると、0.1mSvの被曝があり、これは職業被曝の基準値の500分の1に当たります。胃の透視では15mSv程度の被曝があります。放射線は人工的なものばかりではなく、自然放射線、すなわち宇宙や大地、大気からくる放射線があります。地上で生活する限り、宮城県で年間0.88mSvの被曝があり地域によって異なります。世界の中には十数倍の自然放射線を受けるところがありますが、その地域で特にがん発生率が高いという報告はありません。テレビを一日1時間ずつ見ると一年間で0.02mSvの被曝をします。5時間見れば胸の写真を一枚撮ったことと同じになります。レントゲンの危険の度合いを確率的に表すとレントゲンの危険度を1とすると、車はその21.7倍、アルコールは43.5倍、タバコは65.2倍ともいわれています。タバコ一本の発がんの危険性は0.01-0.04mSvに相当するという話さえもあります。このように考えると胸の写真を数枚撮っても被曝量には大差がなく、生身で生活している限りは何らかの危険を伴っていることを考えると大きな問題ではなくなってしまいます。
 「レントゲンの放射線を受けてがんにならないでしょうか。」
 よくある質問です。放射線と発がんで有名なのは白血病です。それは一度に200mSv以上の大量被曝で確認されたことで、弱い放射線でがんになるかどうかは現時点では知られていません。また、放射線の当たる部位によっても話が違ってきます。たとえば指に大量の放射線を当てても骨髄、正確には赤色骨髄にあたらない限り白血病とは結びつきません。発がんに関係する環境因子はタバコが1/3、食物1/3、その他、放射線、ウィルス感染などをあわせて1/3、と言われています。いずれにしても疫学的な調査結果により統計的に全体をみたときの話です。胸の写真一回の0.1mSvの被曝はまったく問題にならない値になってしまいます。           (財団法人 結核予防会宮城県支部のHPより抜粋)


 毎年の健康診断は、学校保健安全法により義務づけられています。

学生定期健康診断を受けた人は、健康診断証明書(無料)を自動発行機で受け取ることができます。大学で健康診断未受診の場合、健康診断証明書の発行はできません。(就職用・教育実習・介護等体験・奨学金・体育集中講義等は必要です)健康診断を受診できなかった場合、外部診療所へ行き自費で受診することになります。

 

Q1.

放射線を受けても大丈夫ですか?

A1.

人体への影響は、認められません。

 自然放射線の量は、地域、高度、大地の成分、居住家屋の建材や構造等によって異なります。宇宙線は高いところほど多く、富士山の頂上やジェット機で上空に行くほど多くなります。しかし、このような地方においても放射線の影響は認められません。
 下記のように自然放射線とX線検査の放射線量は、同程度です。むしろ胸部X線検査1枚は、自然放射線の20分の1ですので、X線検査は恐れるような放射線量ではないことが分かります。

自然放射線(宇宙、大地、食物から)

1年間に2.4mSv(ミリシーベルト)

胸部X線写真

1回に0.1mSv

メキシコ、ブラジル地方の自然放射線

1年間に10mSv

胃透視検査

1回に1.1615mSv

    注:胃透視検査の1.16mSvは集団検診の値で、15mSvは精密検査の最大値です。
  注:Sv(シーベルト)とは、放射線防護の目的で用いられている放射線量の単位です。
     1Svは1000mSvとなります。

 

 

 

 

 

 

Q2.

X線検査を受けるとがんになるのでは?

A2.

X線検査ではがんになる心配はありません。

白血病やがんになる放射線量は、一度に1000mSv以上の量を人体に受けたときです。胸部X線検査1枚の写真はおよそ0.1mSvですので心配ありません。下記は放射線を用いる代表的な撮影についての被曝線量をまとめたものです。

放射線検査の被曝線量

歯 科

23mSv

胸 部

0.2mSv以下

胃透視

15mSv以下

X線CT

30mSv以下