器具の洗浄方法
ガラス器具の場合
1.
ガラス器具を洗う場合は、手を切らないようにすることを第一とする。ヒビやカケを見つけた場合は放置せずに修理すること(バーナーでなめす等)
2.
汚れ具合に応じて、水洗い、アルカリ洗剤、中性洗剤を選ぶ。
3.
フラスコなどの定量性が求められる器具はブラシでは洗わない。汚れがひどい場合は最小限に限って使用する。
4.
地下水で水圧洗浄し、水道水でリンスし、最終的にDWでリンスする。
**過去の経験からガラス器具の破損は、流し台に置いているときと、乾燥機で乾かしているときに起こりやすい。流し台に放置しない、乾燥したら速やかに所定の場所に戻すことを徹底することで破損は最小限に抑えられる。メスシリンダーは立てて放置すると必ず壊します。絶対に禁止。
プラスチック器具(ブラシで洗えるもの)の場合
1.
ブラシで良く洗う。アルカリ、中性洗剤も適時使う。
2.
地下水で水圧洗浄し、水道水でリンスし、最終的にDWでリンスする。
3.
プロピロピレン(PP)は比較的熱に強いが、ポリエチレン(PE)のものは熱に弱いので乾燥機に入れるときは注意。薬皿やコンビチップは変形します。
プラスチック・ガラス器具(ブラシで洗えないもの)の場合
1.
アルカリ洗剤(コンタミノン粉末)を入れた液に浸け置きする。
2.
超音波洗浄する(超音波洗浄のやり方を参照)
3.
乾燥させる。
プラスチックシャーレの洗い方
1.
プラスチックシャーレをスポンジでこすると傷が付いてしまいコロニーの確認が出来にくくなるのでスポンジは使わない。
2.
アルカリ洗剤に浸け置きし、最終的に手で洗い水道水ですすぐ。
3.
乾燥させる。DWですすぐ必要はない。
薬皿の洗い方
1.
汚れがひどい場合は捨ててしまっても構わない。
2.
中性洗剤をつけてスポンジ洗いする。手でこすると手の脂質が付着する恐れがあるので手ではこすらない。
3.
ポリエチレンで出来ているので乾燥機に入れる場合は直に置かない。熱源から話すこと。
メスフラスコの洗い方
メスシリンダー同様に汚れがひどい場合を除いてブラシは使わない。
水圧洗浄を繰り返し最後にDWで洗浄する
乾燥機には絶対に入れてはいけない。容積が変わるので室温で乾燥させること。
その他の注意
Ø
ブラシは先端が命です。先端の毛が抜けてきたら器具を破損する恐れがあるので新しいものに変えること。ブラシは器具ほど高価ではありません。流しの下にストックがあります。
Ø
洗浄する場合は、容器の大きさや形状を考えて最もキレイになるブラシやスポンジを選択すること。
Ø
水圧洗浄はかなり効果大です。
Ø
ガラス器具の洗浄度合いは洗い終わったあとに光にかざすと分かります。キレイに洗浄してください。
Ø
超音波洗浄機はとてもキレイになります。ただし、しっかりと洗いたい器具が洗浄液につかっていないと意味がありません。完全に空気を抜くようにして使ってください。
Ø
浸け置きする場合は、まず水道水ですすぎ洗いをしてから漬け置くこと。この場合もちゃんと浸かっていないと意味がありません。長く漬けておくとアルカリ洗剤が入っていても夏場はカビが生えます。あまり長く放置せずに洗浄すること。
Ø
マジックでサンプル番号などが書かれた器具については浸け置きする前に100%エタノールで消してください。流しの下に缶エタノールを置いてありますのでそれを使うこと。缶エタノールと試薬のエタノールは値段が数倍違うので間違わないように。
Ø
Bradfordに使ったガラス試験管は、水洗いしてから100%エタノールに漬けておく。ある程度たまったら超音波洗浄機で洗う。