コンピテントセルの調製 Hanahan法
1.試薬と器具
培地:前培養用のLB培地またはSOB培地数ml、本培養SOB培地100ml
Transformation
buffer (TB):
PIPES 0.3g
CaCl22H2O 0.22g
KCl 1.86g
MQを約90ml加え、KOHでpH6.7にして完全に溶解させる。
MnCl24H2O 1.09g加え、MQで100mlとする。これをフィルター滅菌して使用する。
DMSO
器具: 15mlチューブ3本、500ml コルベン、50ml遠沈管2本、1.5mlマイクロチューブ(USED)30−60本
2.方法
1日目
グリセロールストックをLBプレートに起こす。
2日目
LB培地3mlに前培養した菌を稙菌し37℃終夜培養する。
3日目
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300mlのコルベンにSOB培地を60ml入れ、そこに終夜培養した菌液を1ml入れ本培養を行う。室温(20〜25℃)でゆっくり振とうして培養する。培養している間にTBを作成する。
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ODが0.4〜0.5になったところで培養をとめて、コルベンごと氷水につけて10min程度冷やす。遠心管、TBも冷やしておく。以下の操作はすべて氷水中で行う。
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遠心管に培養液を移し、3000rpmで10分間遠心する。
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上清を捨てて、4.5mlのTBを加え、優しく懸濁する。ある程度ペレットが解けたところで4.5mlのTBを加える。10min氷中で静置した後、1本にまとめてから3000rpmで10min遠心する。
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上清を捨ててから、5.22mlのTBを加えやさしく懸濁する。完全に溶解したところにDMSOを378μlを攪拌しながら滴下する。
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ドライアイスまたは氷上であらかじめ冷やしておいたマイクロチューブに200μlづつ分注し、速やかに−80℃のフリーザーに保存する。
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Titer Check
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コンピテントセルを調整したら必ず、実際にどの程度の形質転換効率が得られるかを検定する必要がある。これをTiter Checkという。pUC18を10pgから1ngの範囲で希釈して形質転換し、コロニーをカウントしてプラスミド1μgあたりの形質転換体数を算出する。