散布図からわかること
1.散布図を書くと2つの変数間の関係を一目で理解することができます。例えば、下の2つのグラフの左側は松江における7月の最低気温と最高気温の関係(平年値)であり、右のグラフは北半球各地点での1月と7月の平均気温の関係です。
左のグラフの方が2つの変量の関係がより強いことが散布図からわかります。散布図を書いて、両変数の関係を目で確認することが大切です。
2.散布図を書くと2つの変量間の関係を目で見て理解できるだけではありません。データの集団がいくつかのグループに分けることができる場合、散布図は大きな威力を発揮します。下のグラフは世界各地点の1月と7月の平均気温の関係をグラフにしたものです。
 上のグラフをみると1月と7月の平均気温には何の関係もなさそうに見えてしまいます。しかし、それはおかしい?実は上のデータには南半球のデータが10個混ざっているのです。南半球のデータを別の色で表現すると下のようなグラフになります。
3.上のグラフをみれば、北半球と南半球でグループ分けできることがわかります。さて北半球のデータはこれ以上グループ分けできないでしょうか?年間の気温の変化は内陸ほど大きいといいますから、海から100kmより内陸の地点と海よりの地点に分けてみましょう。下のグラフは北半球の各地点を内陸と海岸部それぞれ色分けして、1月と7月の平均気温を図示したものです。
4.確かに上のグラフから内陸ほど1月の気温と7月の気温の差が大きいようです。
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