エクセルによる乱塊法(繰り返しのない二元配置)の分散分析のやり方
 ブロック内での反復のない乱塊法の場合、繰り返しのない二元配置による分散分析と同じ方法でエクセルの分析ツールを起動して、分散分析できます。なお、ブロック内では反復はありませんが、この場合、主に考えようとしている因子については、ブロックの数だけ反復していますから、フィッシャーの三原則の反復にしたがって、実験しています。
1.ここでは下のようなデータを分散分析します。
 5品種の水稲(AからE)の収量(g/m2)を調査しました。反復を4回設けましたが、各反復の条件をなるべく均一にした、乱塊法を実験計画に採用し、以下のようなデータを得ました。
2.ブロック内では繰り返してデータを測定していないので、分散分析としてはエクセルの繰り返しのない二元配置による分散分析を用います。
3.必要な情報を入力します。
4.以下のような結果を得ました。行(品種)によって1%水準で有意差がありますから、品種によって水稲の収量が異なることがわかりました。さらに列(ブロック)も5%水準で有意でしたから、ブロック因子も収量に影響し、ブロック化して、局所管理することで、地力の差による局所管理を評価し、除去できたことを示しています。
5.ブロック内で繰り返しのあるときは、繰り返しのある二元配置による分散分析を用います。もしこのとき、ブロック因子と制御因子に交互作用があったら、ブロック因子として考えたものはむしろ標示因子や層別因子としてとらえなければならないことになります。実験計画をするときは主として扱いたい因子(制御因子)と交互作用を持ちそうな因子、交互作用はないが、結果に影響を及ぼしそうな因子などをきちんと把握しておくことが大切です。
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