母平均約50,母標準偏差約15の母集団から無作為に5つの標本を得て,その平均から母平均を区間推定したらどうなるでしょうか?
なおこのシミュレーションは講談社ブルーバックスB-1403 パソコンで遊ぶ数学実験 涌井良幸・涌井貞美著についているCD-ROMのプログラム(No.18)によって行いました.
上の結果のように,信頼度95%の信頼区間をつけて,母平均を推定すると,真の母平均がその区間推定に入った正解率は94%でした.標本数が少ないと信頼区間は大きいですが,標本数を増やすと下のように信頼区間が小さくなります.
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標本数が100の場合
標本数が1000の場合
このように標本数が増えれば信頼区間が小さくなり,母平均の推定精度が高まったことが数値で客観的にわかります.さらにやみくもに母平均の推定精度をあげるために標本をとらなくても,母平均の精度がわかるので標本数をどれくらいにしたら,自分の必要な精度が得られるかもわかります.
今度は信頼率を95%から99%にあげるとどうなるでしょうか?
標本数を5個としたときに,上が95%信頼区間,下が99%信頼区間です.信頼率を高くすると信頼区間が大きくなります.