第13回 イネ花粉の人工発芽培地における花粉発芽および破裂の写真

イネの花粉を人工発芽培地(寒天培地,デンプン培地,液体培地など)で発芽させることはそれほど難しくありません.しかし,発芽してしばらくするとほとんどの花粉は花粉管の先から破裂してしまいます.

7.連続撮影した写真をつないだGIFアニメーション画像です.花粉管内での原形質流動はわかりにくいとおもいますが,観察できます.
破裂の瞬間もわかります.

4.花粉管がさらに伸びています.

8.1つの花粉を拡大しました.花粉管の真ん中に見えるものは精細胞(精核)でしょうか?

1.デンプン培地にイネ(品種フジヒカリ)を置床したところです.品種によって発芽しやすい品種とそうでないものがあります.なぜかはよくわかりませんが,IR72は発芽しにくい品種です.

6.その後,次々と花粉は破裂し,最終的にはこの5つの花粉もすべて破裂しました.

破裂を押さえるには吸水を制御することが必要です.浸透圧を変えるという物理的手段は液体培地ではできそうです.しかし,観察しやすいデンプン培地ではそうもいかないです.

5.右下の花粉が破裂しました.花粉の破裂の前に花粉の内容物が花粉管へ移動しようとします.そのときに一気に内容物が花粉管へ流れ込むために破裂しているようです.花粉管内では原形質流動も観察できます.急激な吸水が破裂の原因のようです.

5.花粉置床14分後,この次の写真撮影の前に右下の花粉が破裂します.その間,わずか4秒です.

3.花粉管がどんどん伸びています.中央の花粉は発芽していないようにみえますが,5つの花粉すべてに焦点を合わせることは難しいので,花粉管が見えないだけです.

2.右上の花粉から花粉管が出てきました.培地は固体でなく,ゲル状なので,時間とともに花粉がちょっとずつ動いてしまいます.なお液体培地は発芽率は高い一方,浮遊した花粉を観察するのがかなり面倒です.

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