問1.ジョーカーを除いた52枚のトランプにはハートの札が13枚入っています.よくカードを混ぜてから,カードを1枚無作為に選びました.
これを10回行いました.これは二項分布に当てはまると考えられます.
1. ポアソン分布に当てはまると考えて,1年のうちひとつも火山が噴火しない確率を計算しましょう.
1. 二項分布に当てはまると考えて,10回のうち0〜10回,ハートの札を引く確率をそれぞれ計算しましょう.
ところで本当に二項分布に当てはまるのでしょうか?毎回,しっかり混ぜないと二項分布の前提であるすべてのカード52枚からどのカードも等しい確率で引かれるということにはなりません.二項分布というのは理想的な条件を満たしたモデルなので実際にはぴったり二項分布に当てはまるということはあまりないのかもしれません.しかし,ここでは毎回,しっかりカードを混ぜて二項分布に当てはまる条件にしたと考えます.
エクセルでの二項分布の計算
2. ポアソン分布に当てはまると考えて,1年に2個火山が噴火する確率を計算しましょう.
1つ1つの火山がまったく他の火山の噴火に影響しないこと,個々の火山の噴火する確率は同じであることなどを満たせば,ポアソン分布に1年の火山の噴火数は当てはまるかもしれません.地球の火山では火山によって噴火する確率も違いますし,火山と火山の間に何らかの関係もありそうです.ポアソン分布には従わないでしょう.でもここは仮想の惑星なので,ポアソン分布に当てはまると仮定してみました.
エクセルの関数によるポアソン分布の計算の仕方
問2.太陽系から遠く離れたA星にもたくさんの火山があり,A星にある火山がいくつ,1年に噴火するかはポアソン分布に従っているとします.
そして,1年に平均で0.3個の火山が噴火することが地球からの観測で分かっています.
ハートの札の出た回数 |
|
回数 |
割合 |
|
0 |
0 |
0.00 |
|
1 |
8 |
0.27 |
|
2 |
11 |
0.37 |
|
3 |
6 |
0.20 |
|
4 |
3 |
0.10 |
|
5 |
2 |
0.07 |
|
6 |
0 |
0.00 |
|
7 |
0 |
0.00 |
|
8 |
0 |
0.00 |
|
9 |
0 |
0.00 |
|
10 |
0 |
0.00 |
|
合計 |
30 |
|
2. 二項分布に当てはまると考えられるとはいっても実際にやってみると必ずしも一致するとは限りません.
A君がトランプの札を10回取り出す実験を合計30回やってみると以下のような結果を得ました.
@の理論的な結果とAの実際の結果を比較し,このような食い違いはよくあることなのかを考えてみましょう.
時間があれば,A君の結果ではなく,自分が実際に実験して,その自分の実験結果で比較してもかまいません.