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GFPトランスジェニックマウス(GFP-TG)
GFP(Green fluorescest protein)とは,発光オワンクラゲから単離された発光タンパク質です。青色光(400-460nm)を照射するだけで,GFPタンパク質自身が緑色(509nm)の螢光を発します。通常,細胞は無色透明ですから,細胞を観察するには特別な染色法を施す必要があります。つまり,いったん細胞を殺してしまわなければなりません。しかし,GFPは青色光の照射だけで緑色の光を発することができるので,生きたままの細胞を標識できるツールとして非常に利用価値が高く,広く応用されています。当研究室で飼育しているGFPトランスジェニックマウスは,βアクチン(ほとんどの細胞がもともともっている遺伝子)のプロモーターにGFP遺伝子をつなげた,いわば人工的な遺伝子をもったマウスです。プロモーターとは,遺伝子が働き始めるときに必要な領域です。ほとんどの細胞がもともともっているβアクチンのプロモーターが働くことで,それにつなげたGFP遺伝子も連動して働くように制御されたマウスがこのGFPトランスジェニックマウスです。体をつくるほぼ全ての細胞でβアクチンが働いているので,ほぼ全身の細胞でGFPの緑色螢光がみられるわけです(写真右参照)。
どう利用する?
例えば,GFPトランスジェニックマウス(GFP-TG)から単離してきた細胞や組織を野生型(Wild)マウスの組織の一部に組み込みます(移植)。野生型のマウスはもともとGFPタンパクをもっていないので,移植した組織だけが青色光照射により緑色に光ります。目的とする細胞や組織を周りの他の組織と区別することができます。上で述べましたように,GFP螢光は生きたままの細胞や組織で観察できるので,目的とする細胞や組織の変化をGFP螢光を頼りにリアルタイムで追跡することができます。このように生きた細胞を標識できるツールは,体が作られる発生段階や傷ついた組織が治るときなどにみられる細胞増殖の過程や増殖した細胞が移動する様子,言い換えるとどこの細胞がどのように移動してどこのにたどりつくか(細胞系譜解析といいます)などを調べる時に非常に役に立ちます。
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